2010年06月10日

映画『告白』の感想・中島哲也監督・松たか子主演

『告白』の感想です。中島哲也監督作品です。

まず、最初に言いたいのは、この映画は絶対に15歳以下に見せてはダメです!危険な映画です!

かつて、黒澤明監督が『天国と地獄』という映画を撮った時、誘拐した子供の身代金の受け渡しを真似た誘拐事件が起きたことがありました。
グリコ森永事件の犯人も『天国と地獄』を真似た方法で金を脅し取ろうとしてました。

映画『告白』では“命の重さ”という台詞が何度も出てきますが、もしもこの映画に触発されて殺人事件が起きてしまったら本末転倒です。
ひとつの映画が作られたことが誘因となって人の命が失われる、というのはあってはならないことです。
自分自身、映画を愛する者の一人として、もしもそんな事件が起きたらとても悲しいです。
加えて監督をはじめ出演者やスタッフに迷惑がかかる、というより精神的ショックはどれほどのものでしょう?

たとえば『不都合な真実』の様に社会問題を告発して、解決の道を探ろうという映画であれば前向きに検討して対処できます。

日本のイルカ漁を批判的に描いた米国のドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』にしても、イルカ漁を止めれば問題は解決できます。
イルカを食べなくても人は生きていけます。残酷な文化なんて要りません。

しかし『告白』の提示した問題については解決策がありません。
国際的に見ても少年法の規定は似通ってます。
15歳以下の子供に対して死刑を宣告する国はごく少数です。

映画『告白』は対処不可能な問題を題材にして、しかも犯罪を誘発する可能性を秘めている危険な映画です。

もし仮に私が監督になって映画を撮るとしても、『告白』の様な題材の映画は絶対に撮らないと思います。

これだけ考えさせられる映画なので『告白』は、本当に映画らしい映画だと思います。

<続きを読む>の先はネタばれ注意。私は基本的に見に行くと決めている映画については、なるべく情報を入れずネタバレを嫌う派です。
スターウォーズは見に行くことを決めていたので、劇場でも予告編を見ないように目を閉じてました。

ところが、公開生シネスクに登場した川村プロデューサーは浜村淳の様にネタバレし続けて、重要な逆回転のシーンも生シネスクで聞いていたために衝撃が無く、もし次に川村プロデューサーが生シネスクにゲストで登場したら、例えまつゆう*さんが居ても、その回の生シネスクは見ません(゜ω゜)キリッ

『告白』で描かれている少年少女の残酷さについては、実際にいじめが原因で自殺する小中学生もいて、とくに中学生は「体はオトナ、精神はコドモ」という不安定な時期にあり、まだ善悪の区別がつかないのに体は成人とほぼ変わらないという難しい成長期です。

※要注意 ここから先は本当にネタバレです。

『告白』の設定やストーリーには幾つかご都合主義な部分があります。
創作なので、多少は仕方の無いことかもしれませんが、いまひとつ腑に落ちない部分も目立ちます。

『告白』は森口先生が少年法で裁かれない犯人Aと犯人Bに復讐するというストーリーになっています。

先生〓森口悠子(松たか子)の夫が何冊も本を出している熱血教師でHIV感染者という設定も出来すぎというか、犯人Aと犯人Bの牛乳に血液を混ぜる場面も、ウェルテルこと寺田良輝(岡田将生)を影で操って犯人Bを追い詰めることも、夫の設定が無ければ成立しません。
実際にそういう教師が夫で、しかも子供が殺されるという事件の起きる確率は天文学的に低いでしょう。

中学校のプールの横に民家があり、そこで犬を飼っていて森口先生の娘が餌を与えに通っていた、という設定もかなり無理があります。

自分の子供を中学校に連れてきて、保健室に預けておくという設定も無理がありますし、保健の先生はどこにいるのでしょう?

ほかに気になった点としては、犯人Aが体育館の演壇に爆弾を仕掛けるシーンですが、まずインターネットで犯行予告ビデオを流したら見た誰かが警察に通報することでしょう。

次に犯人Aが壇上で話をする前に、まず爆弾が置いてあるかどうか見て確認するはずです。
それ以前にマイクを設置する時に爆弾は見つかるでしょう。

あそこは、演壇の板の裏側に爆弾をくくりつけて表からは見えない、という描き方にしたほうが自然だったと思います。

それから森口先生が犯人Aの母親のいる大学の研究室に行き、母親の机の下に爆弾の入ったカバンを置いてくる。
普通は誰でもすぐカバンに気付きます。
警察に通報されて捕まるのは森口先生のほうです。

爆弾のシーンはそうした矛盾点が気になってしまい、しかも川村プロデューサーの逆回転ネタバレもあり、映画に集中できなかったことが残念です。
posted by スワちゃん at 19:33| Comment(2) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
通りすがりの者ですが、映画としては面白かったです。

ストーリーの見せ方としてはアリだと思います。

こういう邦画が増えれば良いと思ってます。
Posted by ルート at 2011年02月11日 22:58
まぁ確かに映画の出来は良かったと思います。
惜しむらくは川村プロデューサーの浜村淳ばりのネタバレ攻勢で映画を楽しめなかったことが残念です。
Posted by スワちゃん at 2011年04月06日 00:59
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